SHIINBLOG

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丸の内で働くアナリストのライフログ

お金に関して、専門的なこと身近なことを綴ります。

買ってはいけない投資信託の見分け方 ~LM・オーストラリア高配当株ファンド編~

三菱東京UFJ銀行など複数の金融機関で多く販売されている当ファンド、
2016年に入ってから残高を大きく伸ばしています。

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このファンドはどんな特徴で、買ってもいいのでしょうか?

 

良い点
・高い分配金が期待できる
・投資格付けが最高評価(AAA)の豪ドルに投資できる

 

悪い点
・投資対象は変動の大きい外国株・REIT
・使用通貨の豪ドルは値動きの大きい資源国通貨
・手数料が非常に高い(下は三菱東京UFJ銀行の数字)
買付時の手数料:3.24%
運用中の手数料:1.7928%
解約時の手数料:0.05%

 

 

よくあるセールストーク
「日本はマイナス金利なので、定期預金に置いておいても仕方ありませんよね。ちなみにこちらのファンドなら、分配金がたくさん出ますよ。100万円のご投資で年間20万円程度期待できます。定期預金から一部こちらに切り替えてみませんか?」

 

「トランプ政権が始まれば、公共投資が活発になって資源価格の上昇が期待できます。そうなればオーストラリアは資源国なので、豪ドル、豪州企業株、豪州REITも上がる期待ができます。高い分配金を受け取りながら、気長に上昇を待ってみませんか?」

 


まとめ
安定的な投資を考えている方にはまったく向いていません。
まず、このファンドはとてもリスクが大きいです。モーニングスターのリスク・リターン分析では「高リスク・中リターン」といったところです。

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「豪ドル×外国株・REIT」が価格変動要因ですから、「豪ドルだけ」「国内株だけ」に投資をするよりもリスクが大きいんです。


それに「豪ドル」と「外国株・REIT」はどちらもリスクオン時に買われ、リスクオフ時に売られる、似た性質の資産なので、リスク分散効果もほぼありません。


なにより、定期的に大きな分配金が出ることは、運用効率を下げるだけなので大きなマイナス要因です。

 

 

積極的な投資を考えている方は、とにかく高い分配金が欲しい!という方に限り買ってもよいかもしれません。シャープレシオは悪くありませんので、リスクをしっかり理解できるならば、上手くいけば儲かるでしょう。

 

ただし手数料がかなり高いので、これは必ずパフォーマンスの重荷になります。

 

 

分配型ファンドは分配金振込み費用や分配金のお知らせの郵電費用など諸経費がかさむため信託報酬が高くなりがちなのですが、「短期豪ドル債オープン」などもう少し安いファンドがありますので、モーニングスターなどで探してみることをオススメします。